Sonny Rollins Vol. 2は、Rollinsの絶頂期の才能を示すアルバムの一枚として知られていますが、その録音は1957年のきょう、4月14日にニュージャージー州ハッケンサックのヴァン・ゲルダー・スタジオで行われました。
このアルバムの特徴の一つは、セッションの参加者それぞれが最高のパフォーマンスを発揮し、その相乗効果によって完璧なアンサンブルを実現していることです。録音された各トラックにおいて、当時のジャズシーンにおける一流のミュージシャンたちが、自らの才能を存分に発揮した結果として生まれた音楽はまさに圧巻です。この録音のためにどのようなメンバーが集められたかというと、
Sonny Rollins(テナー・サックス):ジャズ界で最も影響力のあるテナー・サックス奏者の一人とされています。彼の演奏スタイルは独創的であり、その音色やリズム感は数々の演奏家に影響を与えました。
J.J. Johnson(トロンボーン、ただし、"Reflections"を除く):彼はビバップ・ジャズのトロンボーン奏者として有名で、その技術と表現力は高く評価されています。
Horace Silver(ピアノ):ほとんどの曲でピアノを担当しました("Reflections"を除く)。彼はハード・バップの先駆者の一人であり、自身のグループであるホレス・シルバー・アンド・ザ・ジャズ・メッセンジャーズで数々の名曲を生み出しました。
Thelonious Monk(ピアノ、"Misterioso"と"Reflections"のみ):彼はモダン・ジャズの偉大なピアニストであり、斬新なハーモニーと独特のリズム感で知られています。
Paul Chambers(ベース):彼はジャズ界でも最も優れたベーシストの一人であり、多くの名演奏家と共演しました。
Art Blakey(ドラムス):ドラムを担当。彼はジャズの伝説的なドラマーであり、アフリカン・ビーツとスウィング感あふれるプレイで知られています。
どの曲も素晴らしい名演ですが、特に"Misterioso"に至っては、作曲者であるMonkが同じピアニストである Silverと共演し、このアルバムの仲でも一際興味深い録音に仕上がっています。まずはテーマからトロンボーン・ソロの直前までがMonk。その後のトロンボーン・ソロからフォー・バース・チェンジまでがSilver。そしてラストテーマで再びMonkが弾いています。双方の違いを感じながら聴き込むのも面白いでしょう。
そしてこのアルバムは、ジャズの世界だけにとどまらず、別のシーンにまで足跡を残しています。その影響は、イギリスのシンガーソングライター、ジョー・ジャクソンにまで及び、1984年にリリースされた彼のアルバム『ボディ・アンド・ソウル』のジャケットを、本作に敬意を表して模倣したことでも示されています。
一流ミュージシャンたちの卓越した技術と芸術性が見事に融合した”Sonny Rollins Vol. 2”は、まさに「ジャズ」という音楽の真髄を感じさせる一枚です。その素晴らしさは、聴く者の心を魅了し、ジャズの宝石として、録音から70年近く経つ現在に至っても、ジャズ愛好家のみならず音楽愛好家にとって必聴の一枚として、輝きを放ち続けています。
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